自然写真を撮るならCPLフィルター:Circular Polarized Light Filterは必須アイテムですが、その効果がどんなものなのか、どれぐらい写真に影響するものなのかを知っている人は意外と少ないと思います
CPLフィルターを使いこなせるともっと写真作品の幅が広がります
CPLフィルターの効果がいまいちわからないという方や、CPLフィルターを使ってみたいという方はぜひ参考にしてみてくださいね
CPLフィルターは、つけっぱなしにするぐらい自然写真ではよく使います。フィルターの中では一番よく使いますよ。
CPLフィルターを使うと反射が軽減される
光が、大気中の微小な物質(塵、水分など)で乱反射すると、風景を撮影したときに霞がかかったようにぼんやりとした写真になってしまい、忠実な色再現はまず難しいです
日中は特に光が強いのでその影響をもろに受けるし、雨の日には表面についた水が反射の原因になりやすいです
結果、空が霞んで写ってしまったり、水滴は反射で白飛びしたりしてしまいます
CPLフィルターは、それらの反射を抑えて本来の色を写すために必要なフィルターになります
CPLフィルターの効果って?
CPLフィルターは、
- 青空を鮮明に写す
- 葉の緑を忠実に再現
- 濃い色、つやつやした物の反射を抑える
- 川や池を撮るときに水面の反射を抑える
などといった効果があります
では、一番わかりやすい空と葉の写り方を例にあげてみますね
CPLフィルター効果なし
CPLフィルター*効果あり
葉のテカリが抑えられ本来の色味がわかる写真に
*NiSi:PRO CPL
CPLフィルター効果なし
CPLフィルター*効果あり
空のコントラストが上がりますが、他の部分は自然な感じに写ります
*NiSi:PRO CPL
フィルターなしで撮るとなんだかうっすらと霞がかかったように見えますが、CPLフィルターを使用することで空本来の青さが際立つ写真になります
ちなみに・・
CPLフィルターなしの画像をレタッチでコントラストや彩度を調整するとこんな感じ
深みのある群青色を出すのは難しい・・
空のコントラストだけが上がっているということもポイント。より自然な感じで、空の色を鮮やかに表現することができます。
このように、CPLフィルターを使用することで、本来の空の青さを表現することができます。
レタッチで自然な色を表現するのは難しい・・
CPLフィルターが活躍するシチュエーション
CPLフィルターは風景写真や、ネイチャーを撮るなら必須のアイテム
また、物撮りでも忠実な色再現をするために必要なこともあると思います
フィルターの中でも、使用頻度はトップクラス!
濡れた葉っぱや水辺の岩などは反射しやすいため、CPLフィルターがないと本来の色や質感を表現するのは難しいです
現像で何とかなるか!と思いがちですが、反射で白く写ってしまうと色や質感を再現するのは難しいので、テカリが気になるときはCPLフィルターで反射を抑えて撮影しておくことをお勧めします。
おすすめCPLフィルターと買うときの注意点
CPLフィルターは様々なメーカーから様々な価格帯のものが販売されていて何を買えばいいか迷ってしまいますよね
おすすめのフィルターを紹介しますので、これを基準に価格や性能を比較すればOKです
お勧めのCPLフィルター
ハクバ XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター
おすすめは、ハクバ XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター です。様々な価格帯のものがありますが、安すぎるものは品質が低かったり、色かぶりが多かったりするので購入には注意が必要ですね。
XC-PRO は最高品質のSCHOTT※製ガラス材を使用し、撮影画像に悪影響を与えない超低反射率と水滴や汚れが付着しにくい撥水・防汚機能を兼ね備えたエクストリームコーティングを施すことにより過酷な環境下での風景撮影などで極めて高い光学性能を発揮する高性能プロフェッショナルPL フィルターです。
※ショット(SCHOTT) はショット社( SCHOTT AG 社) の登録商標です
■超低反射率0.6%
エクストリームコーティングにより高透過率を実現した光学性能表面反射を極力抑え、レンズ性能を最大限引き出すことができます。
■極めて高い撥水/防汚機能
水滴や汚れが付着しにくく、付着した場合でも容易に拭き取り可能。過酷な環境下でもガラス面を常にクリアに保つことができます。
■精密加工による最新の薄枠設計
精密加工によるケラレの少ないワイド対応薄枠設計
※カメラのレンズ先端部にフィルター用ネジの有無とフィルター口径を事前にご確認ください。
XC-PRO エクストリーム サーキュラーPLフィルター 52mm – ハクバ写真産業 (hakubaphoto.jp)
価格はサイズによって違いますが4000~10000円ぐらいですが、CPLフィルターの中では購入しやすい価格だと思います
このフィルターの特徴は、薄枠で、さらに撥水、防汚機能が施されていること
薄枠ということで広角レンズに対応しますし、アウトドアで使用する場合、水しぶきや砂埃がついてしまうことって多々ありますよね
川や滝の撮影はほぼ100%と言っていいほど濡れちゃいます( ;∀;)
撮影時は一瞬の光をとらえようとあわただしい時も多々あるので、防汚機能が備わっているとお手入れが楽!
NiSi 角型フィルター 75mmシステム M75ホルダーキット PRO CPLセット
私が使用しているCPLフィルターは、NiSi 角型フィルター 75mmシステム M75ホルダーキット PRO CPLセット
角型フィルターも使用したいと思ったので、こちらを購入して使用しています
特に角型フィルターの使用を考えていないかたは、円形フィルターの購入がおすすめです。
角型フィルターを使っていたら上級者に見えそうだったし、好きなYoutuberさんが使用していてあこがれもありました。カメラを始めてすぐにホルダーキットを購入しましたが、私の作品では角型フィルターの使用頻度はほんと少ないです。
フィルターを選ぶときはここを確認
レンズのフィルター径
レンズには『φ〇〇』と記載されています
これがフィルター径になるので、この数字と同じサイズのフィルターを購入しましょう
フィルター径を確認
キットレンズ*でも取り付けができます
*SONY E PZ 16-50mm F3.5-5.6 OSS
枠が薄いとケラレの心配がない
基本的には、枠が薄く、暗くなりすぎないものが理想的です
広角レンズを使用するなら、薄枠にする必要があります
なぜかというと、枠が厚いと画面の隅が黒っぽくぼやけてしまう現象(ケラレ)が起きてしまうからです
そのため、超広角レンズ対応とか書いているものはかなり薄枠な設計になっています
ご自身が使用するレンズに合ったものを選ぶ必要があります
裏ワザ的な買い方
レンズ径の異なる複数のレンズを持っている方は大きい方のフィルター径に合わせて買うのがおすすめ
小さいフィルター径のレンズにはステップアップリング+CPLフィルターで取り付けができます
ステップアップリング
40.5mm径のレンズに67mmのCPLフィルターを取り付けることができます
ステップアップリングを使うことで、フィルターを使いまわしできます。
何枚も買う必要はありませんよ。
使用方法と注意点
調整
CPLフィルターは、ファインダーや液晶画面を確認しながら二層目をぐるぐると回して、反射の度合いを調整します
90度回すごとに、効果が強くなったり弱くなったりするのがCPLフィルターの特徴です
カメラのレンズを向ける角度
とはいえ、構図を整える関係で常にそういう条件にすることはできないところが難しいところでもあります
自分の目で確認しながらちょうどいい反射になるように微調節することが大切です
光の反射が必ずしも悪いものではないです。反射があることで立体感が出たり、リアルな表現につながることもありますよ。ちょうどいい度合いを見極めて反射をカットするのが大切です。
効果を確かめる簡単な方法
効果がわかりずらいときってあるんですが、そんな時は明るさで判断するとわかりやすいです
フィルターをグルグル回して一番暗くなった時、ヒストグラムの山が一番左に寄ったときが一番効果が出ているときです
まとめ
自然写真を撮っている方なら、CPLフィルターはとても便利なフィルターです
使用頻度も多いので持っていいて損はないです
また、レンズ径が異なる複数のレンズを持っていたとしても、ステップアップ・ダウンリングを使用することで使いまわしができます
CPLフィルターをまだ使用したことがない方は、ぜひレタッチでは表現できないような自然な仕上がりの写真を撮ってみてくださいね
これでこの記事は終わりになります
最後まで読んでいただきありがとうございました
ゆっくりですが、記事の更新を続けていきますので、次の記事も読んでもらえると嬉しいです
あと、私の作品はMy Galleryにてご覧いただければ嬉しいです
では、また次の記事もよろしくお願いします(‘ω’)ノ