【初心者向け】写真表現がもっと楽しめるホワイトバランスの基礎知識

カメラの基礎
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技術本やブログ、Youtubeで発信されている膨大な情報の中から、私が実際に経験してみて「これをやったら上達した!」「この機材はおすすめ!」っていうものを厳選してピックアップしています。
どんな写真を撮っているのか気になる方は、Xに作品を掲載していますのでぜひ確認してみてください。

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【ホワイトバランスの2つの使い方】

色補正

  • ホワイトバランスは、カメラの色補正機能
  • いろいろな光が混ざり合う複雑な環境下でも、被写体の本来の色を再現できる(白を白く写す)
  • オートホワイトバランスは自然な仕上がりになる

色味を変える

  • 自分好みの色味を表現できる
  • プリセットホワイトバランスで印象的な写真にできる

ホワイトバランスの用途は2つ

色補正で色を忠実に再現することもできれば、実際の見た目とは違う印象に変えることもできます

この記事ではホワイトバランスの基礎知識と、使い方を紹介していきます

カメラのホワイトバランスを理解できれば、撮影がもっと楽しくなりますよ!

ホワイトバランスの役割

ホワイトバランスは、カメラの色補正機能のこと

環境の色温度に対して補正をかけ光の性質(赤みや青み)が変わっても、白いものを白く写すことができる

K:ケルビン = 色温度

色を数値で表すときに使う単位

✔︎ケルビンの値は、赤みが強いほど低く、青みが強いほど高くなる

例えば、ろうそくの光は2000K程度、晴れの日は5000K程度というように、数値が低いほど赤みが強く、高いほど青みが強いことを意味します

ホワイトバランスはどんなときに変える?

忠実な色再現をしたいとき

いろいろな光が混ざり合う複雑な環境下でも、被写体の本来の色を忠実に再現したいときにホワイトバランスを変えて色味を調整します


例えば・・・

  • 出品する商品を可能な限り本来の色で撮りたい
  • 肌の色を自然に表現したい

屋内では、照明の色が写真に影響してきます

普段は気づきにくいですが照明には白色系や暖色系があり、特に屋内の色環境は複雑なものになっています

また、外では、時間帯によって色温度が違います

同じものを撮影しても、日の出前、日の出直後、昼、夕で全く異なる色に写ります

ホワイトバランスを調整することで、自然な色、見た目に近い色で撮ることができます

好きな色味に変えたいとき

2つ目は、自分好みの色味を表現したいときにホワイトバランスを変えます


例えば・・・

  • もっと温かみのある雰囲気で写したい
  • 寒さを強調したい
  • 色味を自分の好みにしたい

実際の色ではなく、自分が表現したい色があったら、ホワイトバランスを変えることでいろんな表現ができます

日の出、夕日をもっと温かみのある色で印象付けたいときや、空間を冷たい雰囲気に仕上げたいとか、自分の気分を写真に反映させたいときってあると思います

そんな時は、ホワイトバランスを変えることで表現の幅を広げることができます

人はそれぞれ物の見え方が違う!いろんな色表現があっていいし、むしろそれが個性となり面白い写真になると思ってます。いろんな表現があるから、写真は撮っていても見ていても面白いですよね!

ホワイトバランス機能の解説

オートホワイトバランス

カメラが自動的にその場の色味を判別して補正してくれます

こんな時におすすめ

子供の発表会や運動会や旅の記念など自然な色味で撮りたいとき

プリセットホワイトバランス

太陽光、日陰、曇天、電球、蛍光灯(温白色、白色、昼白色、昼光色)という名前でプリセットされているので、この中から選んで使います

こんな使い方でOK
  • 暖かみのある写真に仕上げたいとき(日陰や曇天モード)
  • クールな写真に仕上げたいとき(電球モード)

カスタムホワイトバランス

補正する色温度( kelvin:K:ケルビン)を自分で設定します

kelvin:K:ケルビン = 色温度

カメラのホワイトバランスは、色補正なので、Kの数値を低くすれば青みが強い写真に、高い数値にすれば赤みが強い写真に仕上がります

カスタムホワイトバランス

オートで色再現ができないときや、より正確に補正したいときはカスタムがおすすめ

記憶色って知ってますか?

イメージが鮮やかであれば比較的容易に定位できるが、くすんだ低彩度の色ではそれが難しく、記憶色の曖昧さにつながっているのだと考えられる。

槙究,増田倫子;記憶された色の時間的変化. 日本色彩学会誌 2000; 24-4.

色の記憶は、普段見慣れている物や鮮やかなものではより忠実に記憶できますが、再度の低い物や種類がたくさんある物では曖昧になってしまうそうです

そして個人差も大きいとのこと

写真に置き換えてみると、撮影したその時の気持ちや経験のインパクト、そして写真を見る人に伝えたいという思いが後に現像するときの色の変化として現れるのだと思います

感情を伝えるという意味では、ホワイトバランスを調整して色彩をコントロールすることは写真表現の大切なことの一つなんだと思います

ホワイトバランスで感情を表現してみる(作例で解説)

1つ目の作例はこちら

これを撮影した時は放射冷却の影響で−10℃を下回っていました

空は雲一つない快晴

足元には水溜りが凍結していて落ちた枯れ葉を閉じ込めていました

氷の模様と枯れ葉が私には自然のアートに見え、こんな枯れ落ちた葉でも自然は美しく見せてくれるのか〜と思いながらシャッターを切りました

実際の色はこんな感じ

ただ、この場所は凍ってなければ踏み潰されて素通りされるただの地面

写真にするとこんなにも美しくなるんだよ

と伝えたいと思いました

それと、その時の気持ちの良い青空も記憶に残っていたんですね

最終的には色温度を下げて青み味の強い写真に仕上げています

2つ目の作例はこちら

晩秋の湖での撮影です

この日は霧が湖を包み込む朝でした

秋の紅葉真っ盛りという時期はピークを超えて、少し寂しい気分でもありました

そんな中で、湖のほとりの倒木に目を引かれたので撮った一枚

実際の色は早朝のためこんな感じで色温度は低め

やはり、秋の雰囲気と晩秋の寂しさを表現したかったのと、霧の隙間から見えた朝焼けが、記憶ではもっと赤みがかっていた印象があったので色温度を上げて最終的にこのような写真に仕上げました

まとめ

ホワイトバランスには2つの役割
  • 色を忠実で自然に再現
  • 感情や体験を上手に伝えるために使うツールの一つ

写真表現において、色を記憶色で再現するのはとても面白いことだと思います

写真を見た時に、その人が撮った時の感情を想像するとなんだか楽しくなってきませんか?

撮る楽しみ、表現する楽しみ、見る楽しみ

いろいろな楽しみ方があるカメラはとても魅力的な遊びですよね

これで終わりです
最後まで読んでいただいてありがとうございます(´▽`*)

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